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DDT「人工知能と将棋」トークイベント

日本の人工知能(AI)研究の第一人者として知られる、公立はこだて未来大学の松原 仁教授と、早くからコンピュータを用いた将棋の研究に取り組んできた将棋棋士の勝又清和六段をお招きし、講演いただきました。

まず、松原教授がAIの歴史や現状、コンピュータ将棋の発展の経緯などを紹介。「コンピュータは人間の思いもつかない新手を指すようになった。以前はAIが人間から学んだが、これからは人間がAIから学ぶようになる」と、今後のクリエイティブのあり方をも予見するような“AIの未来像”について語りました。

続いて勝又六段が、将棋の起源や歴史、チェスなど世界の類似ゲームの紹介とともに、日本の将棋独自の考え方やデザインについて説明。そして、AIの登場で将棋がどう変わりつつあるのかを、「美意識の変化」「温故知新」などのキーワードに沿って、実際の棋譜を使いながらわかりやすく解説しました。

後半は、デザイン誌「AXIS」の石橋勝利編集統括がファシリテーターとなって、お2人とのトークや参加者とのディスカッションを実施。「AIによって将棋の面白さはどう変わったのか?」「AIに創造性はあるのか?」といった会場のデザイナーたちの質問に、お2人からは「攻められても恐怖しないAIの影響で、棋士の間でも肉を切らせて骨を断つエキサイティングな将棋が増えた」(勝又六段)、「AIは人間のように先入観がない。過去の作品を徹底的に学習して柔軟に組み合わせ、新しいものを生み出すことは得意」(松原教授)など、興味深い回答をいただきました。デザインにおけるAI活用の可能性や、テクノロジーと人間の関係性について深く考えるよい機会となりました。

勝又六段持参の盛上駒を拝見。一切の無駄がない美しさにデザイナーたちも感嘆。