ミラノサローネ2023出張報告会
イタリアのミラノで毎年4月に開催されるデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」。国際家具見本市「ミラノサローネ」と、街中で行われる「フオリサローネ」からなるこのイベントを、若手デザイナー2名が視察しました。今回ミラノに向かったのは、ソリューションデザインに携わる小杉山さんと、UIデザインに携わる黒田さん。オープンしたばかりの新しいCLAYスタジオのホールにて5日間にわたる視察内容を報告しました。
小杉山さん
「今回のミラノサローネでは、建造物の歴史を生かした空間展示が目立ちました。例えば、あるガラスメーカーは、普段福祉施設として使われている建物を展示会場として、安らぎなどをテーマに展示を行っていました。老舗のファッションブランドも、歴史ある建造物である本社を展示会場として公開していました。」
2022年にオランダで行われた「ダッチ・デザイン・ウィーク」も視察した小杉山さんは、両イベントの違いに触れ、次回以降の視察を希望するデザイナーにアドバイスを送りました。
黒田さん
「印象的だったのは、来場者に対して社会課題を提起するような展示内容が多かったことです。例えば北欧家具のメーカーでは、自社のデザインの歴史を振り返りつつ、自然を構成する土・火・水・風の四要素をテーマに子供も遊びながら楽しめる体感型の展示を行っていました。」
黒田さんはUIデザイナーらしく、各展示会場や街中で目に付いたUIへの考察を語っていました。
黒田さん・小杉山さんはともにデザインセンターのイベント企画担当でもあります。今回の視察は、毎年秋に開催されるデザイン&アートフェスティバル「DESIGNART TOKYO」など、今後開催するイベントのアイデアを得るうえでも大いに役立ったようです。報告内容からは盛況なイベントの様子が感じられ、今後の視察・出張をより充実させる報告会となりました。